ごめん。そのままだと落とすけど、どうする?の元ネタはパーソルキャリア佐藤裕

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ごめんそのままだと落とすけどどうする

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ごめん。そのままだと落とすけど、どうする?の元ネタ

パーソルキャリアに勤める佐藤裕さんの発言です。

パーソルグループの一つであるパーソルプロセス&テクノロジーはスマホアプリcocoaの開発の中抜きをしている会社です。

やべー人材仲介業者会社のやべー奴、佐藤裕の発言が「ごめん。そのままだと落とすけど、どうする?

佐藤裕

画像のイキリ発言の張本人が佐藤裕(@YU_EnjoyWork)さんです。

パーソルキャリアではたらクリエイティブディレクターとして活動し、パーソルグループ新卒採用統括責任者を務める傍らベネッセi-キャリア特任研究員、関西学院大学フェロー、デジタルハリウッド大学の非常勤講師としての肩書きも持つ。
また、パーソルキャリアが運営する若年層向けキャリア教育支援プロジェクト「CAMP」のキャプテンを務める。
これまで15万人以上の学生と接点を持ち、年間200本以上の講演・講義を実施。 現在、活動はアジア各国にも広がり、文部科学省の留学支援プログラムCAMPUS Asia Programの外部評価委員に選出された。

学生15万人と接点を持ちと記載しています。

学生1人あたりに1時間面談するとして1日20時間365日20年働いて14万6千人です。もっと働いているのでしょうか?

ごめん。そのままだと落とすけど、どうする?の魚拓

元の記事は炎上してから削除されているので魚拓から文章を見つけてきました!

日本全国を周って気づいた、新卒採用に対する違和感

―佐藤さんは、いつから新卒採用に携わるようになったのですか?

佐藤さん:私はもともと新卒で外資系の企業に入社し、中途でインテリジェンス(現:パーソルキャリア)に入社しました。
そこから、2013年の4月1日付で新卒採用担当になったので、8年目になったところですね。
ちなみに、このタイミングは「インテリジェンスがテンプホールディングスに経営統合される」という発表があったときです。
社内外で多くの驚きの声があがり、当然、新卒採用にも影響がありました。そんな中で、新卒採用担当としてのキャリアがスタートしました。

―そのような激動の中で新卒採用を任され、まずは何から手をつけたのですか?

佐藤さん:まずは、採用ブランドをどのようにイチから新しくつくりあげていくのか、そこに着手しました。
そのために、新卒採用マーケットのデータを集めようと思い、北海道から沖縄まで日本全国、それこそ3周くらいまわりました。
主要大学を訪れ、キャリアセンター、教授、学生と話をし、各地域のメディアに話を聞き、市場感を把握することや、「経営統合したインテリジェンスってどう見えますか?」みたいなことをヒアリングしていきました。
集めた情報をもとにどのように新卒採用のブランディングをするか考えようと思ったのですが、ヒアリングをおこなう中で「新卒採用マーケットに対する違和感」を強く持ちました。

―どのようなことを感じたのですか?

佐藤さん:就活っていまだに似たような髪型で、同じような黒いスーツを着て、同じようなセリフを言って、、、「なんかおかしいな」と思ってしまったんですね。
私自身、もともとプロスポーツ選手を目指していたこともあり、周囲とは異なる就活をしていて、いわゆる“普通の就活生”ではなかったので、余計に違和感を持ちました。
私が持った違和感が、入社後のミスマッチや早期離職にもつながっているのではないかと考え、「こういった新卒採用の違和感をインテリジェンスが解決できたら、ブランディングにもつながるでは?」と思い、経営陣に提案をしたら「おもしろいね」と反応をもらいました。
そこから新卒採用の責任者をやりつつ、“はたらクリエイティブディレクター”として新卒採用マーケットを変えるための活動をするようになったんです。
新卒採用責任者を担当しつつ、学生を巻き込みながら若年層向けキャリア教育支援プロジェクト「CAMP」を企画したり、大学で講義をしたり、現在のような形をつくりあげていきました。

学生の志向性や採用手法から見る、新卒採用トレンドの変化

―佐藤さんは、15万人以上のキャリア支援をされていますが、その中で学生の志向性や能力において何か変化は感じますか?

佐藤さん:志向性においては、より「ミーハー就活」になっているように感じています。
この数年メディアで報じられていることって、日本の国際競争力の低下、年金不足、リストラ、低賃金みたいなネガティブな内容が多いんですね。
そうすると学生としては、自分の将来や日本の先行きに不安を感じてしまうんですよね。
知識がない分、「将来的に転職はありだけど、最初は安定したいな」という考えが強くなっているように感じます。

―大手志向が多くなっていると。

佐藤さん:増えてますね。一方で、アメリカのように「大手ダサい組」も一定数います。
そういった学生はユニコーン、スタートアップ、ベンチャーに入社する傾向が強いですが、多くは大手ブランド志向に寄っているのが現状だと思います。

―学生の能力を見ると、どのような変化がありますか?

佐藤さん:「思考力と主体性がない」と良く言われていますが、私は「ない・弱い」ではなくて「開発されていない」のだと考えています。
能力が開発されていない状態で就活をおこなっていることが、私たちの世代との明確な違いですね。また、「デバイス世代」のため、わからないことがあるとGoogleなどのネットを活用して全部調べるんです。
調べるとすぐに答えが出てくるので、自分で思考する機会が減っているんです。その結果、思考力が開発されない。
答えを知るためにネットを検索するというアプローチはうまいんですよ。
でも「考えて」と言うと、思考した経験が少ないため考え方がわからず思考停止してしまいます。

―すぐに答えが出ることが当たり前になってしまっているのですね。

佐藤さん:コミュニケーションが全部「正解探し」なんですね。「どうやってやったらいいですか」「何からはじめたらいいですか」など、正解を欲しがるんです。
また、主体性の弱さについては、「いかに目立たないか、はみださないか」という同調意識が色濃くなってきているように感じています。
これは、SNSが影響していると思っていて、「いじめの一歩手前現象」が起きやすいんですよね。
たとえば、学校の授業中に積極的に手を挙げて質問をしたとします。授業が終わってみると「あいつ意識高くない?」っていじられることや、それが加速するとSNSのグループから外されるということが起きています。
主体的にものごとを発信したり、一歩踏み出したりすることがなかなか許されない。その結果、自分から動くことができなくなるんです。

―ここ数年の新卒採用マーケットの変化について、佐藤さんはどのように感じていますか?

佐藤さん:一番大きいのは、学生も企業も「就活サイト離れ」がはじまっていることですね。
新卒採用担当者は、就活サイトがオープンする3月1日までにいかにして母集団形成をするかに注力しています。これは2016年ごろから顕著になってきていますね。
その結果、急激に増えたのがインターンシップです。
1dayのような母集団形成をするためのインターンシップがまず激増し、就業型でそのまま内定までつなげる、採用直結型も最近では増えてきました。

―採用担当や学生は、就活サイト以外にどのような手法を活用しているのでしょうか?

佐藤さん:最近は新卒エージェントの活用は当たり前になってきましたし、企業が直接学生にアプローチをおこなうダイレクトリクルーティングサービスの活用も増えています。
また、企業から学生にオファーを出すことを目的としたイベントで、企業と学生がつながっていく手法もよく見るようになりました。さらに、一部では新卒向けのリファラル採用ツールを活用するところも出てきています。
本当に、さまざまな手法が出てきています。自社が求める学生に出会うためにどのサービスやツールを活用するか、採用担当者の手腕が問われるようになってきていますね。

佐藤さんが面接で見ている4つのポイント

―続いて、佐藤さんが実践する「学生との面接方法」についてお伺いしたいのですが、たとえば学生の履歴書を見るときに、何か意識しているポイントはありますか?

佐藤さん:履歴書はあまり見ないようにしています。あとは、これまでの面接官の評価も見ません。なぜかというと、見たらバイアスがかかってしまうからです。
大学名だけ見て「あ、なんかよさそう」とか、思っちゃうのが嫌なんです。

―なるほど、ではどのあたりを見ているのですか?

佐藤さん:面接においては、まずは第一印象ですね。
見た目ではなく、その人から出るオーラや立ち振る舞いです。会った瞬間に、「なにかグッとくる」ような惹きつける力が強い人ってたまにいませんか?
そういう人は、営業や人事のような対面での業務で力を発揮できる可能性が高いと考えており、当社はそのような職種が多いこともあって、まずそこを確認します。
ただ、第一印象がすべてというわけではありません。
私は、第一印象とアイスブレイクで、「4つのタイプ」にその人をあてはめています。タイプを当てはめるまでに、「社会人だと3分、学生だと1分」と決めています。
そのタイプを想定して話を進め、「この人は想定したタイプにハマるな、この人は想定をいい意味で裏切っているな」と、自分の中での判断材料にしています。
それによって「活躍しそうだな、この仕事が向いているかな」というものをはじき出していきます。

―では、佐藤さんが具体的に面接で見ているポイントを教えてください。

佐藤さん:「地頭力」「同性に好かれる力」「その場しのぎ力」「社会性」の4つを主に見ています。
地頭力
佐藤さん:これは「勉強ができるか」ではなく、「情報を聞いて、インプット・整理し、自分の解が出せるか」です。これが速いのがハーバードの大学生です。
知らないことを矢継ぎ早に伝えても、瞬間的にインプットをして、「こういうことですか?これはどうですか?」と、すぐに何かしらのアウトプットが出てくるんですよ。
しかも、出てくるアウトプットが正しいんです。めちゃくちゃ頭いいなって思いますね。
この力は社会に出てからも非常に重要な力なので、面接でもいろいろな角度から話をして、情報がたくさん詰め込まれたときに、それを理解して、整理して、自分の言葉で話すことができるかを見ています。
同性に好かれる力
佐藤さん:社会人はさまざまなタイプの人と仕事をするため、「人に好かれるか」は大事な要素だと考えています。
なぜ同性なのかというと、異性にモテようとすると、わりとテクニックでなんとかなる部分があると思っているためです。
異性からモテるけど同性からはあまり好かれていないことってありますよね。これは、異性からモテるテクニックを持っているけれど、「人間性が重要になる同性では評価が得られていない」と、私は捉えています。
同性の間で「あいつは良いやつ」と言われる人は、本当に“良いやつ”、つまり人間性が優れていると考えられるためだからですね。
その場しのぎ力
佐藤さん:その場しのぎ力は、変化球の質問を多くして、どんなアドリブが出てくるか、いかにかわすかを見ています。
よく「ドラえもん」を例に出して質問していますね。
「今、あなたの目の前にドラえもんがいて、『ポケットから何でも取っていいよ』と言われたら、あなたは何を取りますか?」と質問をします。
なんて答えますか?一番多いのは「『どこでもドア』でどこかに行きたい」などですね。こういうありきたりなものは、私はあまり評価しないです(笑)。
―僕はまさにそれを想像していました(笑)。就活での移動が楽にできていいなと。

佐藤さん:そうなることが多いですね。でも、過去にすごくおもしろい回答をした学生がいました。
その学生は、「いや、どうしましょう。ちょっと考えていいですか」と悩んで、「あ、1個だけありました。内定通知書!」って言ったんですよ。
それで思わず「うん、正解!」って(笑)。
ロジカルに回答してもいいし、遊びに走ってもよくて、追い込まれるとその人の本質が見えてくると思います。
社会性
佐藤さん:あとは、社会性は必ず見ます。
社会性と言うと幅広いですが、私が見ているのは礼儀作法をはじめとした人として当たり前のことができているかという部分ですね。
人として最低限知っておくべきことを知っているか、うそをつかないか、などそういうレベルです。

―ちなみに、会ってすぐに合否のジャッジをしている面接官もいると思いますが、佐藤さんどのぐらいのタイミングでジャッジされていますか?

佐藤さん:私は最後のエレベーターホールで見送るまでジャッジは引っ張る派です。
多くの学生は、面接ブースを出た直後に緊張がとけて素に戻りますよね。そこで、私もラフに「面接どうだった?」などを問いかけて、そのときの雰囲気や面接とのギャップを見ています。
「今回はご縁がなかったかな」と面接の場では思っていたものの、エレベーターホールまでの1~2分でジャッジがひっくり返る学生もいるんですよね。

「ごめん、そのままだと落ちるよ」面接で“就活生モード”をはがす方法

―佐藤さんは面接時の質問内容も多くの引き出しがありそうですが、どのような質問をされるのですか?

佐藤さん:私の質問は結構厳しいと思いますよ。逆の立場だと絶対嫌ですね(笑)。
特に注力していることは、「面接用の武装解除」です。就活用に作った状態でいてほしくないんです。作り込まれてしまうと、その人の本質が見えなくて、正確なジャッジができないためですね。
就活用に作った状態かは、自己紹介の仕方でわかることもあります。
開口一番、「○○大学から来ました」みたいなものは、就活用だと私は考えています。話すフレーズが決まっているんですよね。
「その自己紹介方法、誰が決めたの?何で同じイントロダクションなの?」といつも思います。
“自分の言葉ではない感”が強くて、決まったフレーズを覚えてそのまま話している感じなんですよ。
そうしたら先に、「ごめん。今日、そのままでいくと落とすよ」と言っちゃいますね。「どうする?そのまま進める?それともラフに切り替える?」って聞いちゃいます。

―たしかにそういう形式的な自己紹介は多そうですね。

佐藤さん: また、「3分間でなんでもPRしていいですよ」と、時間を縛って自由に自己紹介をしてもらう場合もあります。
ただ、3分って思っている以上に長いんですよ。たいていは30秒から1分で終わって、気持ち良く「以上です!」みたいな。
そこですかさず、「いや、あと2分あるよ」と。
そこから下手でもその人なりに考えた言葉が出てきたときに「それそれ!今の感じでいこうよ」と、スタートすることもありますね。
あとは、「3分自由に使っていいのでラフによろしく。ただ、1つだけ条件があって、大学、高校、中学校、小学校の話は一切禁止でいきましょう。」とすることもありますね。

―何を話せばいいのかわからなくなりますね。

佐藤さん:フリーズして、何もしゃべれなくなる人もいるんですよね。でも、この状態から出てきたものがその人の本質だと、私は思っていて。話し始めると案外スムーズに話せるということもありますよね。

―なるほど、そこからはどのような質問を展開していくのでしょうか?

佐藤さん:一例ですが、「あなたに2億円の価値はありますか?」と聞くことがありますね。
ガクチカ(学生時代に力をいれたこと)を話されたときなどは、「あなたのこれまでの経験は聞きません」と言ってしまうこともあります。
極端な例ですが、「100メートルを10秒台で走れます」と言われても、それを活かせる職種はなかなかありません。
そんなときには、「自己PRがずれてるよ、それはいらないよ」と、説明します。
続けて、「あなたが入社をすると、人件費などの経費が発生し、研修やOJTなどの教育コストもかかって、2~3年も経つと膨大なお金を投資していることになります。となると、会社としては2億円ぐらいどこかで返してもらわないと困るよね。これがビジネスの世界だよ」。
と、結構冷たく話をして、「いつ2億円返せますか」と質問をします。
これを聞く目的としては、「今どんな力があって、そこから何ができるかを想像してほしい」ということなんです。

―これも学生が悩みそうな質問ですね…。

佐藤さん:あと、定量的な面も確認するようにしています。
たとえば、「アルバイトで携帯電話の営業をして稼いでいます。営業1位でした」という話ってありますよね。その場合には、「競争相手は何人いて、1位と2位は何台差があったのか」と、深堀りして聞いていきます。
その人が「すごい」と感じてアピールしていることの根拠がどこにあるか、なぜ「すごい」と解釈しているのかなどを、確認しにいきます。
また、学生にワークをしてもらうこともあります。
たとえば、「今日は月曜日で今17:30だよね。この部屋にあるものを1つだけ手にして、今から東京駅に行ってお金に換えてきてって言われたら何を持っていきますか?」と問うんです。
これでどんな発想をするか。マーケティング派なのか、営業派なのか、簡単な素地がわかります。
勢いよく「とりあえず携帯を売ってきます」と言ってきたら「営業系だな」とか思うわけです。
おそらく、携帯を持っていない人って東京駅にほぼいないですよね。でも、「なんとかして売り込める」と思っているわけですよ。「営業としてガンガン売ってくれそうかも」と期待値が少し上がりますね。

佐藤さん:あと、ベンチャー志向の学生がいた場合も深掘りしますね。
私は「定義」をすごく大事にしていて、そもそも「ベンチャー」をどのように定義しているのかが気になります。
「若い会社」「規模が小さい」と学生は言うことが多いですが、最近だと大手企業でもそれぞれの部署単位で業務内容を見るとベンチャーと変わらないということもあります。
そのため、まずはお互いの共通認識、定義をそろえていくことは大事なことですよね。
場合によっては、大企業であっても大きな仕事を任され、裁量権もあってスピード感も早い環境で働ける可能性は十分にあります。
一方で規模が小さい会社だと、数億円という大きな仕事はできないかもしれません。
そうすると、数百万円の仕事をたくさんこなしたいのか、大きな仕事を早くから任されたいのか、という話ですよね。
ベンチャーと言っても、どう捉えていて、そこで何をしたいのかを明らかにしていくことが重要です。

―ちなみに、佐藤さんが印象に残っている面接エピソードはありますか?

佐藤さん:「まんまとハマっちゃったな」ということがありましたね。
たまたまリクルーターが「裕さん、この子面白いよ」と言った学生がいて、履歴書を見ると世界一周旅行のことが書いてありました。
でも、スケジュール的にあり得ないんです。普通に大学生活を過ごして、単位を取っていたら、世界一周はかなり厳しいですよね。
それもあり、私はその学生に「これ行ってないでしょ?」と面接で世界一周について触れてみました。
そしたら、実際に世界一周はしていなかったんですよ。

佐藤さん:でも、ウソからはじまるストーリーが用意されていたんです。
すっかり彼の話に引き込まれてしまい、もう合格と言わざるを得ない状態になったことはありますね。
一本取られたなという感覚がすごくて、優秀だなと感じましたね。

合否に関係なく「佐藤さんに面接してもらえてよかった」と言ってもらえるかが重要

―採用競合とバッティングすることも多いと思うのですが、学生の惹きつけに関して意識されていることはありますか?

佐藤さん:採用競合とバッティングした際には、「パーソルが良いですよ」というような戦い方をすることはしません。
たとえば、他社の社名を学生が挙げたとすると、他の企業名が出てきた時点で、そっちに興味が強いことが多いので、その興味を崩しにいくと逆に拒絶されるんですよね。
ですので、基本スタンスとしては学生の応援をします。
今迷っている中で、どこがいいのか。「今日話を聞いた中で、私が思うことはこうだよ」「一緒に絞っていこうぜ」なんて言いながら、寄り添っていくことが多いですね。
情報を整理してあげて、方向性を整えていくんです。その中で当社への可能性がない場合には、私は引きます。勝つことは難しいので、応援して終わりです。
ただ、本人と整理をした中でその道に当社があった場合は、しっかりとプッシュします。
人間は唯一、未来を想像できる動物だと言われていますが、学生も就活を通して「ありたい自分像」を考えますよね。
でも、そこに向かって就活をはじめたはずなのに、気づくと入社時の年収やオフィス環境、労働時間など、会社の条件だけを比べて、そこしか見えなくなっているんですよね。
そこでポイントとなるのが、「その会社や入社後の自分が将来どうなっているか」です。そのため「この会社はこっちだね。ここに入社するとこうなるよね」と一緒に整理をしていくと、未来の状況がぼんやりと見えてくるわけですよ。
その中で、「君は将来こうなりたいんだよね。だけど、今ここを選ぶとこっちに行っちゃうよ」と。「本当にこうなりたいんだったら、条件が低くてもこれを選ぶべきでしょう」という話をする感じですね。
要するに、「未来ちゃんと見えてる?」という話をするのですが、この話を通して本当に当社に入社したほうが良いと思えたら、採用競合に関係なく選んでくれることが多いですね。
ですが、この話をして他社のほうが良さそうであれば、これは当然負けるんです。その場合は応援をすべきだと思います。無理にひっくり返そうとしても、ミスマッチが起こるだけです。

―面接しながらも、学生のキャリア支援や就活の育成もおこなっている感じですね。

佐藤さん:おっしゃるとおり、そこはこだわっています。面接って確率的に言うと人事・学生共に、“お祈りメール”をもらうほうが多くなりますよね。
そんな中で、一期一会の出会いは大切にするべきで、特に人事を続けていると、いつかまた転職市場で会う可能性があります。
また、パーソルグループのサービスを利用してもらう可能性もあるので、ずっとファンでいてもらいたいんですよね。
ファンづくりのためにできることは当社の宣伝じゃなくて、「佐藤裕さんと面接をしてすごくためになった」と思ってもらうことです。そうすると、後で返ってくるんですよね。
結局、私は「ごめん。君はうちじゃないね。○○社のほうがよいね」とか言っちゃいますもん。
人事のメンバーからは怒られることもありますが(笑)、それは正しいことだと思うので、これからも貫いていきたいですね。

これからの採用市場を生き抜くためのキーワードは「透明感」「ストーリー性」

―この数年の新卒採用市場を見ると大きな変化の中にあると思いますが、佐藤さんは今後の新卒採用について何か考えていることはありますか?

佐藤さん:しばらくはそこまで大きく変わらないと思っています。
よく「通年採用になる」と言われていますが、受け入れの工数やコストを考えると、採用窓口を通年で設け、毎月入社を実施するのは相当難しいと思います。
そのため、体育会系の学生と留学生の選考を8月以降にするかどうかの判断になるぐらいで、急激に変化することはないと考えています。
就活そのものでいうと、大学2年生以下の低学年時から、企業からいろいろなアプローチがされるようになると思います。新しい手法で、学生と企業が接点を持つことが、ここから増えてくるのではないでしょうか。
就活市場が大きく変わるとしたら、欧米のように「学びと働くこと」を接続して考えるようになり、社会に対する理解や知識を持った学生が増えた後です。そうなると、就活は変わらざるを得ないと思います。
大人たちは、「情報にお化粧をする」ことができなくなります。正しい情報しか出せなくなると、就活そのものの在り方を見直さないといけないんですよね。
就活がなくなったほうが良いとは思っていませんが、学びと働くがつながる世界観、自分で働き方を正しく選択できる文化ができるといいですね。

―ありがとうございます。最後に新卒採用担当の方に向けてメッセージなどあればいただけないでしょうか。

佐藤さん:どうしても、ブランド力や認知がないと今ある情報を大きく見せたり、他社否定をしたりしがちなのですが、学生がそれに気づいてきているので、実態をありのまま伝え、そこに共感を得ることが、正しいやり方だと、私は思います。
その中で感じるのは、採用におけるストーリー性が弱い会社が多いことです。
たとえば、企業は「この携帯電話は通信速度が早いんです」「耐久性があります」「防水なんです」みたいな特徴のアピールはうまくなっている気がするんですよ。
でもそれって、耐久性に興味がなかったら学生は対象から外してしまうし、他の耐久性がある企業と競合になります。そうではなく、大事なのはストーリーだと思います。
「我々は何者なのか」といった存在意義や掲げる大義などの話を学生に届け、共感してもらえるかが重要です。
「もともとこういう想いで会社を立ち上げて」とか、「こんな紆余曲折があってこの製品が生まれて」「こんな社員がいて」と、その会社の歴史は、競合他社にはない独自のものです。
それをストーリーにして学生に届け、そこに共感する人を集めるということが、これからの新卒採用マーケットでは欠かせないものになると思います。

まとめ

イキリ人事として活躍する佐藤裕さんの今後に期待。

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